【悲報】少年サンデー、バトル漫画が消失… 萌え系マンガでオタク化一直線…
2022年5月6日
『サンデー』からバトル漫画が消えた!? 萌え系作品ばかりでオタク雑誌化
『週刊少年サンデー』といえば、さまざまなヒット作を生み出してきた漫画雑誌。かつては『週刊少年ジャンプ』にも負けないほど、熱いバトル漫画がいくつも連載されていた。しかし雑誌の方向性が変わったのか、現在はオタク向けの作品が主力になっているようだ。
年々強まっていく萌え要素
「サンデー」のレジェンド的な作品といえば、藤田和日郎による『うしおととら』や『からくりサーカス』を思い浮かべる人が多いだろう。そしてそんな藤田の弟子筋にあたる漫画家も多く、安西信行の『烈火の炎』や雷句誠の『金色のガッシュ!!』など、個性的なバトル漫画がいくつも生み出されてきた。
他の漫画家の作品を見ても、高橋留美子の『犬夜叉』は壮大なファンタジーでありつつも、バトル要素の強い漫画。福地翼の『うえきの法則』や大高忍の『マギ』など、さまざまなヒット作によって少年たちを熱狂させていたことが記憶に新しい。
しかし現在の連載陣でヒットしているのは、バトル要素の少ない漫画ばかり。たとえば第2期までアニメが制作されている『古見さんは、コミュ症です。』は、コミュニケーションが苦手なヒロインとの交流を描いた作品。また、『魔王城でおやすみ』はよりストレートに萌え系のキャラクターを主軸としたコメディーだ。
その他、『よふかしのうた』や『葬送のフリーレン』も、個性的ではあるがオタク受けが抜群にいい作風だろう。もちろんそれが悪いわけではないが、萌え要素のある作品ほどヒットしやすい傾向があるように見える。
『ハヤテ』以降のアニメが萌え寄りに?
そうした流れをよりハッキリ認識したいなら、「サンデー」漫画のメディアミックスの流れを追ってみるといいかもしれない。2008年に放送された『ハヤテのごとく!』以降、萌えヒロインが登場するオタク系の作品が中心となっている。代表的なものとしては、『神のみぞ知るセカイ』や『電波教師』、『競女!!!!!!!!』などが挙げられるだろう。
もちろん、バトル漫画のアニメ化が一切なくなったわけではないが、『マギ シンドバッドの冒険』などごく一部のみ。また、『うしおととら』や『からくりサーカス』は10年以上前の原作なので、この場合例外にあたる。むしろこうしたアニメ化企画は、かつてのメイン読者だった中高年を狙い撃ちにしたものと言えるかもしれない。
その一方で、若い世代の「サンデー」読者に受けているのは、「古見さんは、コミュ症です。」をはじめとする萌え要素のある作品。おそらくメインの読者層自体が、オタク寄りになっているものと思われる。
もう「サンデー」では、少年向けの熱いバトル漫画が大ヒットすることはないのだろうか。昔を懐かしんでも仕方がないが、少し寂しいような気もしてしまう。