【池袋暴走事故】飯塚幸三氏「謝罪したい」松永拓也さん「裁判の場でなければ謝罪を受けます」飯塚幸三氏「それなら謝罪はしない」
(略)
――裁判では、どのような二次被害の実態があったのでしょうか?
一番傷ついたのは、加害者側損保の弁護士が、僕が以前ブログに書いた内容を引用して、「松永は刑事裁判を早く終わらせたいと言っていたから、民事裁判も早期に終わらせるべきだ」という旨の主張をしたことです。刑事裁判のときに書いた「こんな何も生み出さない無益な争い、もう辞めませんか」というメッセージは、あくまで飯塚氏に向けたもの。事故の真相究明のために起こした民事裁判を、早く切り上げたいなんて思うはずないのに、当時の自分の思いをねじ曲げて利用されました。
そんな何の根拠もない主張は裁判で有利にならないし、被害者をいたずらに傷つけるだけです。ブログを引用した理由を裁判上で説明してほしいと、損保会社に書面で伝えましたが、いまだに返答はありません。
(略)
■覚悟をきめ、謝罪依頼を受けたら…
――民事裁判を振り返って、特に苦しかったことは何ですか?
21年9月、収監される直前の飯塚氏が保険会社を通して謝罪依頼をしてきて、受けるかどうか、何日も眠れないくらい悩みました。「謝罪によって気が晴れることなんてないのに、受ける必要はあるのか?」「彼と顔を合わせたら、自分はどうなってしまうのか?」などとグルグル考えてしまって。
実は事故以来、飯塚氏からは何度も謝罪依頼が来ていたのですが、断り続けていました。だって、彼は「事故が起きたのは車のせい」と主張しているのに、謝る意味がわからないから。
でも、刑事裁判が終わってもなお謝罪をしたいというなら、きっと本心なんだろうと信じたんです。民事裁判はまだ続いているけど、賠償金を払うのはあくまで保険会社で、裁判の結果は彼自身の利害に結びつかない。ご高齢の彼が収監される前に謝罪できたら、彼にとっては何か救いになるのかなと思って。
それで、覚悟をきめて、受けることにしました。ただ、本心から謝罪をしたいなら民事裁判の中でする必要はないので、「裁判の場でなければ謝罪を受けます」と伝えたら、「それなら謝罪はしない」と言われました。
もう意味が分からないですよ。そんなこと考えたくないですけど、「保険会社から、民事裁判を有利に進めるために謝ってほしいと頼まれたのか?」なんて、つい邪推してしまう。終始振り回されて、心をかき乱されました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/99dda720cedfe54ca84220ade797a5f171997282
この事件はずっと追っていたけれど、ここまで被害者の神経を逆なでする人を見るのは稀だお。