【米債券市場】米国債、9月は外国人投資家が売り越し-2021年5月以来
→中国と日本の米国債保有残高は9月に減少した
9、10月に米国債を襲った猛烈な売りは、26兆ドル(約3914兆円)規模の市場で買い手のストライキが始まったとの懸念から引き起こされたが、少なくとも1つの投資家グループは9月に買いを控えたことが分かった。
米財務省のデータによると、外国人投資家は9月に17億ドル相当の米国債を売り越した。売り越しは2021年5月以来。7-9月の外国人投資家の買いは20年3-5月以来の低水準だった。
11月に入ってから米国債は騰勢を強めている。米国のインフレ指標が軟調に推移し、労働市場の亀裂が示されたことで、米連邦準備制度の引き締めサイクルは終了したとの見方が強まった。また、9月と10月に利回りが10年以上で最高の水準に達したことも需要を促した。
Treasuries Were Out of Fashion in September | Yields spiked as foreigners sold for first time in more than a year
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iBgApLhkI_LI/v2/pidjEfPlU1QWZop3vfGKsrX.ke8XuWirGYh1PKgEw44kE/1190x-1.png
Source:Treasury,Bloomberg
TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、プラシャント・ニューナハ氏(シンガポール在勤)は「インフレ率の低下、利回りの高さ、そして金融当局が実質的に引き締めを終えたという安心感は、投資家が債券に回帰する有力な原動力となっている」と述べた。一方「9月は、力強い成長が実質金利とタームプレミアムが上昇する必要性を示していた時期に、市場が発行額の急増を消化する問題に直面したため、多くの投資家が米国債を買い控えた」と説明した。
米国債市場は供給が需要を上回るのではないかという懸念が残り、不安定な状態が続いている。先週行われた30年物米国債の入札は過去10年で最悪の一つとなり、投資家がより長い期間の債券を保有することに慎重であることが浮き彫りになった。
米国債の買い手として重要な中国と日本はいずれも9月に保有額を減らした。中国の保有残高は過去1年間で最も大きく減少し、日本は3月以来の低水準に落ち込んだ。日本の投資家は代わりに、より高い利回りを提供する米国のエージェンシー債を積み増した。
原題:Treasuries Suffer First Outflows Since 2021 in September Rout(抜粋)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-11-17/treasuries-suffer-first-outflows-since-2021-in-september-rout
2023年11月17日 13:50 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-17/S4919JT0AFB401
今は流れが変わりつつあるので注意だな。
投資情報の速報twitterリストを作ったのでもしよかったらだお
関連記事:やる夫の投資情報収集先あれこれ(2023年03月30日update)
管理人twitterでも特に気になる材料はツイートしているお(返信も出来る範囲でとのこと):https://twitter.com/kasegerumatome